移住者の声

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小さな町だからこそ、つながりの濃さがある。(加納 大士さん、友美さん・恵那市飯地町)

移住者プロフィール

加納 大士さん、友美さん(飯地町)

愛知県名古屋市 → 岐阜県恵那市飯地町 

二人とも名古屋生まれ、名古屋育ち。自然やアウトドアが好きで、キャンプ場を巡っているうちに岐阜県恵那市にある「飯地テント村」との縁が生まれる。現在は「飯地テント村」の管理運営を任されている。

2022|美しい山の中にある恵那市飯地町

恵那市飯地町は恵那駅から車で約35分。木曽川に面した国道418号線から山道を登った先にある、恵那市内で最も小さな人口約600人の町です。

名古屋から恵那市飯地町に移住し、キャンプ場の管理と運営を行うおふたりに今の暮らしやこれからのことについてお伺いしました。

 

|移住のきっかけ

—恵那市飯地町との出会いのきっかけは何だったんですか?

加納大士さん(以下、大士さん)「二人ともキャンプが好きで、いろんなキャンプ場巡りをしていました。そんなときに飯地高原自然テント村に出会いました。確か初めて来たのが2016年の9月。 キャンプで泊まった時に、静かで自然豊かで素敵なところだなって思っていました。」

加納友美さん(以下、友美さん)「そうそう。その後、恵那市で移住者訪問バスツアーや飯地町リフォーム塾があるのを知りました。キャンプにいった町のコミュニティがあるぞ!ということで、田舎暮らしのこと知りたい!と思い、イベントに参加することにしました。」

大士さん「リフォーム塾とかに参加するまでは、田舎の人って閉鎖的なのかと思っていましたが、リフォーム塾で出会う地元の方がみなさん気さくでウェルカムで。そんな風にイベントに参加しているうちに、地元の方から「キャンプ場の管理人を探しているんだけど、どうかな?」って話があって。実はいつかはキャンプ場を自分たちの手でやってみたいという夢があったので驚きました。ただもちろん自分たちもいろいろ考えていかないといけないので、そこからほぼ毎週末名古屋から恵那市飯地町へ通いました。」

友美さん「茶摘みや里山整備のイベントにも参加し、その中で町の間伐や炭焼きにも誘っていただき、こういう場を作ってくれた地元の方々に本当に感謝しています。」

—移住をしないか?と言われたとき、不安はありませんでしたか?

友美さん「生活していく上での不安もあり、すぐに移住には踏み切れませんでした。一年以上飯地町に通ってみたのが良かったです。徐々に周りの方とお会いして、借りることになった家も少しずつ片付けたりして、準備に時間をかけたのは良かったです。」

大士さん「僕はなんとかなるでしょ、と思っていました。本当にこういうものは縁だなって思っていました。このチャンスを逃すと二度と夢が叶えられないかもしれないと思うと、移住したいなと思いました。8割方、ノリと勢いでしたね。ほたるまつりや夏まつりではまだ移住していないのに、町の人間として〝テントBAR〟を出店させてもらうなど、みなさん受け入れてくれて嬉しかったです。」

|実際移住してみて

—実際移住してみて不便なことはことや理想と違ったことはないですか?

大士さん「思っていたよりも寒いですね笑 あと買い物する場所が少し遠いくらいでしょうか。週に一回くらい恵那駅前まで車ででかけて、まとめて買い物をしています。ただ不便と感じるほどではないです。」

—移住してみて良かったことも教えてください

大士さん「良い大家さんに巡り会えたことが一番です。今は、実家以上に実家みたいな感じです笑。住んでいる地区のみなさんもとても素敵な方たちばかりで、移住する前に新年会に呼んでもらったりしました。」

友美さん「大家さんからは、細かい字を読んでくれ、重いものを運んでくれなどと頼ってもらったり、あんたらが来てくれて嬉しいわって喜んでもらえたり、私たちもとても嬉しいです。近所の方からは、野菜などを頂くことも多く、お返しするとそれ以上にもらったりして笑。」

大士さん「意外に30~40代の同年代も多いんです。消防団に入るのはやめとけって止められたりもしたんですが、実際には消防団に入ったおかげで仲間もできました。草刈りとか地域の行事にもできるだけ顔を出すようにしています。」

|移住前の仕事、移住後の仕事

—移住前はおふたりともどんな仕事をしていたんですか?

友美さん「私はフリーでグラフィックデザインをやっていました。ただ飯地町でキャンプ場の管理人をするぞ!と決まってからはカフェでバイトもしました。今、月一でテントBARという取り組みもしていますが、ゆくゆくは、町の人が気軽に寄れ、キャンプ利用者と繋がるような場づくりを考えていきたいです。」

大士さん「僕は空調関係の仕事をしていました。実際に会社を離れたのは2018年の10月からです。ただやっぱり現状キャンプ場だけでは食べていけるほどの収入はないので、林業の手伝いとか、出稼ぎにたまに名古屋に行ったりしています。ただ家賃はかなり安くなったし、無駄遣いも減ったし、仕事が終わって帰ってきて星空が綺麗だと、移住してよかったなぁと思います。」

|今後の恵那での暮らしと移住について

—今後は恵那でどうやって暮らしていきたいですか?

友美さん「本当に飯地町の人が素敵だなぁと思うので、この“飯地高原自然テント村”と“飯地町の人々や暮らし”を発信していきたいですね。」

大士さん「小さい町だからこそのつながりの濃さがあって、隣の人の顔さえわからないという都会とは違いますよね。いろんなことを自分達でやっていかないといけない環境だからこそ、このつながりを大事にしていきたいです。田舎は1人では生きていけないですから。」

—最後に、これから恵那へ移住したい方へ一言お願いします。

友美さん「名古屋から約1時間半〜2時間と近いので良いところだと思います。行き来しやすいから通いながら住んだあとのイメージをつくりやすい。どんどん遊びに来て、触れ合えるコミュニティに顔を出して、体験して体感していれば、実際に移住してから楽だと思います。」

大士さん「行事にも参加することで互いに信頼関係をつくっていけるようにするのが一番ですね。助けられることもあるけれど、助けないといけないこともある。それが疎ましい人は長く住み続けるのは大変かもしれません。毎日の縁を大切にしていると、楽しく過ごしていくことに繋がります。」

 

(2018.12取材/写真・文章 中田実希)

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関連リンク
・飯地高原自然テント村
加納ご夫妻が管理・運営を行う薪ストーブのあるキャンプ場。涼しい高原の風に吹かれて、自然を満喫。夜は満天の星空の下、パチパチ燃える焚き火の灯りで静かに過ごす。 オートキャンプサイト、林間サイト、コテージなどさまざまなスタイルのキャンプが楽しめます。2019年4月よりリニューアルオープン!

Instagram http://instagram.com/iijitent_camp

FB https://www.facebook.com/iijitentomuracamp/

 

移住(人)図鑑

“移住実践者の声”を、更に広く恵那市内に在住の方々、恵那市に移住・定住を希望する方々に、容易にご覧頂けるように、“恵那移住物語/MEET THE NEW ME”として再編集し、冊子化いたしました。

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