つぶやき

恵那市移住定住アンバサダーの西村知穂です。

恵那といえば、秋の味覚「栗きんとん」が有名ですが、初夏を彩る恵那の味といえば「朴葉寿司」。
朴葉寿司は朴の葉に包まれたお寿司のことで、初夏になると岐阜県の東濃・中濃・飛騨地域で作られ、郷土食として親しまれています。

朴葉には殺菌作用や防カビ等の効果があるため、食材を包むのに適していること、箸がなくても葉でまとめながら食べることができ、お皿代わりにもなることから、昔から田植えなどの農作業や山仕事に携帯できる食事として重宝されてきたそうです。

恵那の朴葉寿司は、人をもてなす郷土の味として独自の発展を遂げ、いろいろな具材で華やかに盛り付けられているのが特徴。具材や包み方も個性豊かで、面白いんですよね～

私も初めて食べたときは、こんなに美味しいものが世の中にあったのかと感動して、思わず「これぞ！恵那の自然の宝石箱や～」と、グルメリポーターの彦摩呂さんばりに叫んでしまいました（笑）

そんな朴葉寿司が勢ぞろいする「朴葉寿司まつり」が開催されるとのことで、早速、行ってきました。

今回の「朴葉寿司まつり」は、恵那駅前周辺エリアで行われる恒例イベント「恵那まちなか市」の一環。広場に設置された朴葉寿司のブースは、開店前から行列ができる人気ぶりです。

朴葉寿司はすぐに完売してしまうので、なにはともあれ、私も列に並んで、いろんな店舗の朴葉寿司をGETしてきました。

店頭に並んでいるのは「恵那の朴葉寿司プロジェクト」の皆さん。
恵那の郷土食の朴葉寿司を全国に広め伝統をつなぐため、令和２年に発足。市内の飲食店や旅館の代表者などが集まり、食文化の継承や地産地消、食育に取り組んでいらっしゃいます。
気持ちを一つに皆さんが被っている、朴葉の新葉をイメージした緑ヘアーも素敵ですよね～♪

お寿司屋さんをはじめ飲食店も、旅館も、道の駅も、みんなで力を合わせ、楽しみながら恵那の朴葉寿司を広くアピールする、このスタイルこそが、恵那市の魅力だなと思います。

というわけで、私も自前の緑ヘアーを被って、恵那の朴葉寿司プロジェクトの皆さんと一緒にパチリ。元気をいただけました～！

さらに、「朴葉遊び」にもチャレンジ。

大きくて分厚い朴の葉にシールやペイントをして

朴葉寿司を食べると自然とこぼれる笑顔をイメージして作ってみましたが、いかがですか？

朴葉遊びを通して、楽しみながら、採れたての朴葉のいい匂いや柔らかさを体感できました。絵心がない私ですが、なんとか形になってうれしかったです。

また、その他のブースでは、朴葉寿司以外にもさまざまな郷土食が販売されていましたが

その中で、柏餅ではなく「朴葉もち」が販売されていました。
地元の方にお聞きしたら、朴葉もちも朴葉寿司と同じく、朴葉に餅が包まれている東濃の初夏の味の一つだそうで、田植えのときのお茶菓子として、今でもご家庭で作られている郷土菓子なんだそうです。

ちなみに、恵那市は旧暦に合わせて４月３日にひな祭りを行う地域が多く、それに合わせて市内のお菓子屋さんに郷土のお菓子「からすみ」が並ぶのですが、端午の節句も、旧暦の６月５日に行う風習があることから、柏餅ではなく、この時期が旬の朴の葉を使う「朴葉もち」が端午の節句のお祝いとして食べられているそうです。お話を聞いて、恵那の郷土の歴史にも触れることができました。

家に帰ってからは、一人「朴葉寿司まつり」を開催！いろんな店舗の朴葉寿司の食べ比べをしてみました。
まずは、朴葉を開けるときの葉っぱがこすれる音や、朴葉のいい香りを嗅ぎながら、どんな朴葉寿司に出会えるのかワクワク♪

色とりどりの朴葉寿司の美しさに感動。

手間暇かけたたくさんの具材はどれもおいしい！肉や魚、地元で採れた新鮮な野菜の食感がとにかく楽しいし、それぞれの思いが込められていて、食べると気持ちがほっこりします。

朴葉寿司は、まさに五感で楽しめる郷土食なんですよね。

季節限定の郷土食「朴葉寿司」が食べたい方、これから市内各地で朴葉寿司の販売や、朴葉寿司を作るイベントなどが行われます。

恵那の朴葉寿司プロジェクトチームの出店スケジュールはこちら。
６月７日（土）　田の神様ともしび祭り（中野方町の坂折棚田）
６月１５日（日）、６月２２日（日）　朴葉寿司まつり（道の駅おばあちゃん市・山岡）

↑昨年、道の駅おばあちゃん市・山岡で行われた「朴葉寿司まつり」の様子。この日も、あっという間に売り切れていました～

ぜひ皆さんも、おいしい朴葉寿司を「ほおば」りに、恵那にお越しください。

SDGs未来都市に選定されている恵那市。こうした豊かな郷土食を、次の世代にもつなげていきたいですね。

朴葉、フォーエバーです！